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セミナーレポート vol.2

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 「患者さん目線」のTBIが患者さんの歯磨き習慣を変える!「systema genkiシリーズ開発秘話」〜仁保歯科医院8年間の取り組み〜

仁保歯科医院(山口県萩市)副院長 仁保俊昭先生

仁保先生のご講演では、“DENT.EX systema genki”シリーズと患者さんの情報を一元管理するソフトを活用した仁保歯科医院オリジナルのTBIについてお話いただきました。仁保先生は大阪から生まれ故郷の萩に帰郷した8年前、郷里の患者さんの歯磨習慣の悪さに大変ショックを受けたそうです。そこから歯ブラシの研究がスタートし、試行錯誤を重ねて現在のオリジナルのTBIに辿り着いたそうです。患者さんのモチベーションアップと歯磨き習慣の改善に成功した秘訣は、常に「患者さんの目線で」という先生の信条だったのではないでしょうか。明日からのTBIにすぐに活かせ、そしてこれまでのTBIを見直すきっかけにもなるご講演をいただきました。

仁保 俊昭 (にほ としあき) 先生

仁保 俊昭 (にほ としあき) 先生 プロフィール

1970年 山口県萩市生まれ 1996年 大阪歯科大学卒業 同年 大阪歯科大学附属病院口腔外科II講座入局 2001年 帰郷し仁保歯科医院勤務(副院長)、現在に至る

“DENT.EX systema genki”との出逢い

今日のお話の舞台は、山口県萩市の歯磨き習慣の悪い田舎町です。当院では8年前からスタッフと一丸となり患者さんのモチベーションアップに一生懸命取り組んできました。それでも中には全く歯磨きしてもらえない、モチベーションが上がらない患者さんもいらっしゃいました。そんなとき私が最初に疑問に感じたのは、歯磨き習慣の悪い患者さんにとってコンパクトヘッド歯ブラシは本当に磨きやすいのだろうか、ということでした。当院でもコンパクトヘッド歯ブラシを適材適所で患者さんに使っています。

画像 / DENT.EX systema genkiシリーズ

ただ、歯磨き習慣の悪い患者さんにはかえって難しいのではないか、誰が使っても上手に磨ける歯ブラシがあればどんなに幸せだろう、その想いから私の「夢の歯ブラシ探し」が始まりました。結果の出るTBIと歯ブラシの選択に苦悩し、世界中の歯ブラシを調べていきました。そこで“systema genki”と出逢ったのです。この歯ブラシは、ライオンの開発担当者が、従来の歯ブラシを嫌がるお母様に「気持ちよく」歯磨きできるように試作した歯ブラシから生まれました。つまり、「患者さんの目線」で開発された歯ブラシだったのです。
そして、“systema genki”を歯周病治療に導入してみよう、ということになり、ライオンと共同で臨床研究をスタートしました。導入後、歯周病治療の成績は著しく向上しました。

モチベーションアップに向けた患者さんデータの一元管理ソフト“DentalX”の導入

“systema genki”を使うことで、確かに歯周病治療の成績はとても良くなりましたが、正直この歯ブラシだけではうまくいきませんでした。そこでスタッフと考えて導入したのが、患者さんデータの一元管理ソフト“DentalX((株)プラネット)”でした。ソフトは、それぞれの歯科医院の状況に合わせて選んでいただけばいいのですが、当院では「患者さんの目線」で開発されているこのソフトに目をつけました。例えば、私たちプロ用の検査表とは左右が逆の患者さんが見やすい歯のイラスト、変化が一目で判るグラフ、見ただけであぶない部位が判るイラスト、そして前向きな表現の活字説明等をプリントアウトできます。活字は患者さんとのコミュニケーション、モチベーションアップにとても大切です。口で言っても患者さんの記憶にはなかなか残りにくいものです。活字にすることで家に帰っても復習でき、活字を読むことで脳に記憶されやすく、理解も進みます。

画像 / DentalXのムシ歯診断書DentalXのムシ歯診断書

“DENT.EX systema genki”シリーズ

現在“systema genki”シリーズには、“systema genki”、“systema genki f”の大人用2種類と、歯肉炎の子供のための“systema genki j”があります。
“systema genki”の挙動解析ですが、患者さんの横磨きでも歯肉をマッサージしながら歯頸部や歯間部にもしっかり毛先が届き、きちんと磨けています。スクラビング法、バス法等いろいろなブラッシング方法がありますが、歯磨き習慣の悪い患者さんにはなかなか難しい。最初は横磨きでもいいじゃない、そういう磨き方ができる幅広ヘッドの歯ブラシになっています。
次に45°および真横からの毛先の侵入解析ですが、従来のテーパード毛と“systema genki”のスーパーテーパード毛がどれくらい違うか比較してみます。何れの角度でも、従来のテーパード毛の場合は、毛先が歯頸部には当たっていますが、縁下まではなかなか届きません。歯肉にもストレスを与えています。歯周病の患者さんは痛くて磨かなくなってしまうかもしれません。一方スーパーテーパード毛の場合、歯肉へのストレスがほとんどなく毛先が縁下までスムースに入っていきます。

画像 / 毛先の侵入画像(4種)

当院のオリジナルのTBI、仁保式TBI「セルフケアカウンセリング」

 “DentalX”と“systema genki”シリーズを活用した、当院オリジナルの仁保式TBI「セルフケアカウンセリング」をご紹介します。「患者さんの目線で」、「楽しく」が基本で、患者さんの歯磨き習慣を改善することが主な目的です。まず、歯磨き習慣の悪い患者さんに“systema genki”を処方して、好きなように自由に磨いてもらいます。チェアサイドで患者さんの情報をパッドに入力しコンピューターに送信して、“DentalX”で必要な情報をプリントアウトします。
例えば歯の汚れ診断書では、汚れのあるところに赤く色が付くので一目で磨けていないところがわかりますし、歯周診断書では、ポケット深さから自動計算された歯槽骨の吸収がイラストで表示され、「これは大変だ!」と実感できるわけです。そして楽しくじっくりとカウンセリングをして患者さんの目線でTBIをします。家に帰ってからもどうやったらいいか確認できるよう復習用のパンフレットも作成してお渡しします。

画像 / DentalXの歯周診断書DentalXの歯周診断書

症例紹介

“DentalX”と“systema genki”シリーズを活用したセルフケアカウンセリングの成人の臨床症例を3例ご紹介いたします。何れの症例も、初診時の歯磨き習慣は悪く、PCRが70%を超えていましたが、セルフケアカウンセリングにより、ポケット深さ、PCR、BOPが改善しました。

表 / セルフケアカウンセリングの成人の臨床症例

次に混合歯列期からの子供の歯肉炎の症例です。9歳の女の子で、歯磨きしないことを保護者が心配して来院されました。フッ化物洗口法暦5年で虫歯はなかったのですが、慢性化した歯肉炎があり、プラークがべったりついていました。 “systema genki j”の試作品を使用してもらい、本人も「これなら痛くないから磨ける」と頑張ってくれました。PCRも改善し、歯肉もピンク色になって非常にきれいな状態になりました。
ここで50〜300gのブラッシング圧のときの“systema genki j”の歯肉へのストレスをみてみます。従来のコンパクトヘッドの子供歯ブラシに比べ“systema genki j”は歯肉へのストレスが非常に小さく、歯肉炎の歯茎に使っても痛くないと予測されます。

図 / ブラッシング圧と歯肉へのストレスの関係(強いストレスを赤色で表示)

患者さん、スタッフの声

“systema genki”シリーズの魅力について患者さんのお言葉をいただいてきましたので、医院内の変化と併せてご紹介させていただき、今日のお話を締めくくりたいと思います。今日のお話が明日からの診療に少しでもお役に立てればうれしいです。“systema genki”シリーズで、一緒に歯ブラシ革命をやっていきましょう。

  • 大人の声…・毛が優しいので磨きやすい。・歯を磨くのが楽しくなった。・今までの歯ブラシより簡単に磨けるのでうれしい。・歯磨きの効果が早く出るので納得できる。・セルフケアの大切さがSGで理解できた。
  • 子供と保護者の声…・自由に楽しく磨けるから良い。・毛が軟らかいので気持ちが良い。・歯茎が痛くないから歯磨きを頑張れる。・複雑な混合歯列でもきれいに磨けるので良い。・仕上げ磨きに使用しても子供が嫌がらなくなった。
  • 医院の変化…・衛生士さんはTBIをしやすくなった。・患者さんの歯磨き習慣が急速に改善した。・歯周病の早期改善症例が多くなった。・歯周病患者さんの受診が多くなった。・オーラルケアに関心を持ち、自発的に受診されるようになった。

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