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ライオン歯科材株式会社は、歯科医師、歯科衛生士の皆様ともに、口腔の健康を通して患者様の健康寿命の延伸とQOLの向上に貢献してまいります。

 
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予防歯科の現場

予防歯科最前線 vol.3 セルフケア意識を育てる治療と一体のプロケア 東京都豊島区 大野歯科クリニック 院長 大野克彦さん 歯科衛生士 小野澤直子さん 三田裕子さん

「気づきのブラッシングセミナー」でファン層がふくらむ

小野澤直子・歯科衛生士

当初は患者さんを増やそうとスタートしたプロケア。個性豊かで多彩なスタッフをそろえた結果、時間の経過とともに、患者さんから愛され信頼されるものへと成長し、患者さんが増えるという結果に結びつきました。

プロケアでのメンテナンスの内容についてお話しください。

小野澤直子・歯科衛生士:

患者さんによっていろいろなことをしますが、私たちはたくさんの引き出しを持っていて、その中から患者さんに会ったものを選んで提供していくのが基本です。
具体的にはスケーリングや、必要であればルートプレーニングもします。ポリッシング、歯ブラシを使った歯肉のマッサージも行います。患者さんがホームケアでされていることを、私たちが実際に行なうことで患者さん自身のケアとの違いを実感していただいています。患者さんが自分に足りないところは何かを気づいていただくためです。患者さんにとって必要であれば毎日のケアの方法を修正することもあります。

三田裕子・歯科衛生士

三田裕子・歯科衛生士:

口頭でいろいろ説明をするよりも、逆に何も言わないで、全顎をブラッシングしたり、デンタルフロスや歯間ブラシを通すこともあります。患者さんに実感として違いを分かっていただきたいからです。「いつもそんなにやっていない」とか「今は何をやってくれたのですか」と聞いてくる患者さんもいらっしゃいます。
実際には歯ブラシに水をつけてみがいただけなのですが、みがき方が違うことや当て方の違い、当てる場所などがいつもと違うことで新鮮な驚きがあるようです。

小野澤直子・歯科衛生士:

患者さんの口腔状態を見ながら、患者さん自身でケアを続けることができるかどうかを判断し、1ヵ月後、3ヵ月後など再来院の時期を患者さんに伝えます。一度プロケアを受けてその爽快感を覚えると、汚れがたまってくる前に気になって定期的に来院される方が多いですね。患者さん自身の意識が高くなると、プロケアの内容も患者さんがホームケアでなさっていることをお手伝いし、軽くポリッシングする程度に変えていきます。中には「自分のブラッシングがきちんとできているかどうか」を確認するためだけに来院される方もいらっしゃいます。

三田裕子・歯科衛生士:

プロケアを続けていくほど口の状態は良くなっていきます。最初にいらしたときは汚れが多く、プラークが停滞している方が多いのですが、そういう方でも私たちが何回かメンテナンスしていくうちに、患者さん自身が、適切なホームケアを自分でできるようになってきます。
健康な口腔状態の維持は、日常の生活の中で患者さん自身が行なわなければ、効果的な結果は得られません。歯肉からの出血がなくなった、口の中がすっきりしたという実感が大切だと思います。

大野院長:

ブラッシング指導してもなかなかご自身でうまくできない方の場合、プロケアで清潔な状態を体感していただく。それを何回も繰り返すうちに患者さん自身が変わっていく。プロケアは患者さんのための「気づきのブラッシングセミナー」と言われています(笑)。
ほとんどの患者さんはまず治療のために来院され、治療が終わってからプロケアへと移行するのが基本です。治療が終わった患者さんには「治療を終わられた方へ」というカードをお渡ししています。
プロケアはお互いが納得した治療が終わってからの新たなスタートだと思っています。

小野澤直子・歯科衛生士:

治療が終わった口腔内の環境を出来るだけ長く、より良い状態で保って欲しいと願っています。そのためにプロケアをすることでその経過を見続け、治療の効果を長続きさせたいというのが基本です。

患者さんの輪拡大にも貢献する「プロケア」

大野院長はプロケアによって歯の大切さ、ケアの必要性を理解してくれる患者さんは確実に増えたといいます。プロケアの患者さんから新しい患者さんをご紹介いただけるケースも多く、「患者さんによって患者さんが増え、収入的にも安定し同じ価値観の患者さんが増えてくるものだと思う」といいます。歯科医院を支えてくれる患者さんの輪を広げること、プロケアの導入はその一翼を担っているといえそうです。

最後にDent.Fileの読者である全国の歯科医院の方々へ、プロケアについて先生のお考えをお話しください。

CTスキャンで3Dデジタルデータの収集も開始(中段)。

大野院長:

歯は健康な天然歯がベストで、どのような治療をしてもそれにはかないません。歯科医師は可能な限りベストを尽くして治療にあたりますが、治療後にもさまざまな問題が残るのも事実です。そこで治療の効果をできるだけ継続させ、患者さんの口腔内を可能な限りよい状態に維持するためにプロケアが必要なのです。プロケアは治療と切り離すことは不可能ですし、むしろ一体であるべきです。
また次世代のプロケアとして、CTを用いた患者さんごとのデジタルデータの収集を行なっています。
それは「未来への自分への贈り物」として10年後の治療とメンテナンスに必ず役立つものと思っています。

小野澤直子・歯科衛生士:

常にハングリー精神で吸収できることは何でも吸収していきたいし、また、吸収したものを患者さんに提供していきたいと考えています。そのためにあらゆる方向に高感度のアンテナを張って、敏感に情報をキャッチしていきます。今は「仕事が趣味」と言えるほど仕事に充実感のある毎日です。

治療後のメンテナンスについて記されたメッセージカード。ここにも担当歯科衛生士の名が入っています。

三田裕子・歯科衛生士:

私は現場経験が4年目にさしかかったところです。これからも多くの患者さんと接して、口腔内が良くなっていく状況を自分の眼で見ていきたいと考えています。先輩方にもいろいろ聞きながら経験を積み上げていきたいと思います。

大野院長:

歯科医院もドクターとスタッフがお互いの足りないところを補っていける環境づくりが必要です。見守り助け合うことが自然とできるといいですね。歯は健康な歯肉に支えられているのと同じように、患者さんとスタッフに強く支えられる歯科医院でありたいと願っています。
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