vol.3 こくば歯科

注目!"院内ディスプレイ"アイデアリポート Vol.3 〜 予防歯科製品の見せ方&すすめ方 〜「予防歯科製品」の見せ方の工夫、ご案内するタイミングなどについて、いろいろな取り組みを行っている歯科医院さんをTAEさんが訪問リポート!

今回お伺いしたのは、今年で開業13年目を迎える中央区日本橋の「こくば歯科」です。周辺はオフィス街でありながら、老舗やレトロな建物も点在する風情あるエリア。「ディスプレイをきっかけに患者さんとのコミュニケーションが広がりました」と語る國場幸司院長とスタッフの皆さんに、予防歯科製品の効果的なディスプレイのポイントをお聞きしました。

こくば歯科(東京都中央区日本橋)

こくば歯科(東京都中央区日本橋)

患者さん一人ひとりに合った予防歯科製品をおすすめしています。

"患者さんの良きパートナーを目指して。"

治療の第一歩はカウンセリングです。当院ではまずご自身の口腔の状態をご理解いただき、十分に説明をしてから治療を進めています。近隣の歯科医院とも協力し、地域ぐるみで予防歯科の重要性を伝えています。

スタッフの皆さんに聞きました!"ディスプレイ"への取り組み

Q1. アイキャッチ効果の高いディスプレイですね。どんな工夫をしていますか?

受付まわりと待合スペース、チェアサイドの3ヶ所に分けて予防歯科製品をディスプレイしています。定期的に製品をローテーションさせて各コーナーの印象を一新するほか、手作りのPOPやノベルティを飾ったり、雑貨や造花で季節感を演出したり。雰囲気が明るくなって患者さんも「手に取りやすい」と言ってくださるので、スタッフ全員で相談しながら楽しく作っています。また、患者さんの目に付きやすい位置に歯周病やフッ素に関するポスターを掲示し、役立つ情報の発信にも努めています。

受付まわり
待合スペース Point!季節感のある演出
チェアサイド Point!患者さんの視線を意識

Q2. 患者さんの反応はいかがですか?

ディスプレイを通して、患者さんは様々なアイテムに興味を示してくださるようになりました。「私に合うのはどれ?」など、具体的な質問を受けることも多いですね。とくにチェアサイドは効果抜群です。診察のちょっとした合間でも製品を手にする方やモニターの映像に見入る方が多いので、私たちも以前より声をかけやすくなりましたね。このほかにも、新製品が出たら陳列棚の中央に置いて目立たせたり、試供品をお配りしたり、さり気なく会話の糸口をみつけるようにしています。

Point!待ち時間を活かしたディスプレイ 患者さんの興味喚起 コミュニケーションのきっかけづくり

Q3. 予防歯科製品を購入される方が増えたそうですが、どのようにアプローチしていますか?

以前はブラッシング指導で「この方にはこういう製品を使ってほしい」と思ってもなかなか踏み込んだご提案ができず、もどかしい思いをしていました。でも今は、患者さんのセルフケアに対する意識が高まり、製品のご案内もしやすくなりました。製品の特長や効果、メリットについて自信を持って説明できるようにセミナーなどで学んだりメーカーさんに聞いたりして知識を深め、患者さんにわかりやすくお伝えできるように勉強しています。ただPOPを並べても、患者さんは詳細までじっくり読み込んでくださるわけではありません。今後ももっと知識を増やして、よりよい提案につなげていきたいと思います。

アプローチのPoint!POPだけでは製品の特長が伝わりにくいことを意識●製品の特長や効果、メリットをしっかり理解する●製品についてわかりやすく説明し、患者さん一人ひとりに適した製品をオススメする

私の予防歯科アプローチ法

地域に開かれた歯科医院としてディスプレイを活用しています。

院長 國場幸司 先生

院長 國場幸司 先生

全面改装でディスプレイスペースを新設

当院では開業当初から予防歯科に重点を置いてきましたが、肝心の予防歯科製品はほとんど展示しておらず、患者さんへのアピールが十分ではありませんでした。定期的に通ってくださる方も増えてきたことで、さらに予防歯科を全面に押し出していきたいと考え、一昨年の暮れに院内を全面改装することに。テーマは「開かれた医院」です。オフィスビルの1階で通りに面しているため、外を歩く方の視線も意識して開放的な空間づくりを心がけました。
改装して約1年半経ちますが、ディスプレイの効果は想像以上でしたね。実際に予防歯科製品を陳列して、モニターやデジタルフォトフレームの映像を予防歯科関連のご案内に切り替えたところ、患者さんとのコミュニケーションの機会が目に見えて増え、驚きました。これは、最大のメリットだったといえると思います。

予防歯科の重要性を発信し続けたい

ディスプレイ自体はスタッフに任せています。忙しい業務をこなしながらデンタルショーに出かけたり他院の導入事例を調べたり、懸命に取り組んでくれて感謝しています。おかげで患者さんからの評判も上々ですし、製品の販売数も伸びて患者さんの状態も改善するなど、相乗効果を上げています。今後もディスプレイを通して予防歯科の重要性を発信していきたいと思います。

私の予防歯科アプローチ法 画像1 / 拡大
私の予防歯科アプローチ法 画像2 / 拡大

こくば歯科さんに学ぶ!ディスプレイの極意 ライオン歯科材株式会社 歯科衛生士TAEさん

チェアサイドのちょっとしたスペースを販促コーナーに!

こくば歯科さんは、患者さんとのコミュニケーションのためにディスプレイを上手に活用されています。とくに注目したいのがチェアサイド。患者さんにとって治療の合間は手持ちぶさたな時間ですから、製品を見ていただくには格好の場所でもあります。単に製品を陳列するだけでなく、歯科衛生士のみなさんが製品の特長をしっかりと理解し、わかりやすく説明していることも販促効果と予防歯科の意識を高めるポイントといえます。ぜひ試されてみてはいかがでしょうか。

こくば歯科さんに学ぶ!ディスプレイの極意 画像 / 拡大