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ライオン歯科材からう蝕予防用歯磨剤として、「チェックアップ」シリーズが販売されております。日常使いに最適なペースト剤である「チェックアップスタンダード」、「チェックアップコドモ」、フッ素が素早く口腔内のすみずみまで広がるジェルタイプの「チェックアップジェル」、うがいが苦手な乳幼児や高齢者にフォームタイプの「チェックアップフォーム」など、様々な剤型の商品を取り揃えております。これらの歯磨剤は「低発泡」「低香味」「低研磨、または無研磨」であるために、フッ素が口腔内に残りやすい「少量洗口」や「長時間ブラッシング」に最適なう蝕予防歯磨剤です。当社調べでは、日常使いに最適な「チェックアップスタンダード」や「チェックアップコドモ」は、全国68,000歯科医院の約40%の歯科医院様にお取り扱い、ご推奨いただいておりますが、今回さらにう蝕リスクによるきめ細やかなセルフケアを可能にするために、新しい剤型であるフッ化物洗口液を開発致しました。

フッ化物洗口液のう蝕予防効果は、フッ化物配合歯磨剤と比較して高いと言われています。例えば、小学校において6年間実施した場合、30〜50%のう蝕予防効果が得られ、その効果は中学3年生、あるいは20歳まで持続することが確認されています。保育園/幼稚園(4歳)から中学校(14歳)まで継続実施した場合、効果はさらに高く、70〜80%のう蝕抑制率が得られることが確認されています。1)。この理由として、(1)口腔内に入いる1回分のフッ素量は、フッ化物洗口液の方が歯磨剤より多いこと、(2)フッ化物洗口液は、洗口した後の水のすすぎがないので、フッ素が口腔内に残りやすいこと、(3)液体タイプなので口腔内に全体にフッ素が拡がりやすいことなどが挙げられます。

出典:高江洲 監修 21世紀の歯科医師と歯科衛生士のためのフッ化物臨床応用のサイエンス(永末書店、2002)



このフッ化物洗口は、どのくらいの頻度で行われているのでしょうか。フッ化物洗口には、毎日法と週1回法があります。毎日法では通常フッ素濃度225〜450ppmFの洗口液を使用します。この方法は、家庭で個人が実施する「家庭応用」に適した方法で、毎日の歯磨き習慣と組み合わせることで、フッ化物洗口の習慣化を図ることができます。一方、週1回法では、フッ素濃度900ppmFの洗口液を使用します。この方法は、小中学校などの集団で実施する「集団応用」に適した方法です。
このように二つの洗口方法がある「フッ化物洗口」ですが、その実施状況について調べてみました。学校などで実施されている「集団応用」の実施状況は、直近10年間で急激に実施人数が増えています2)。集団応用の特長は、(1)地域全体の子供たちに平等な効果をもたらせることが期待できること、(2)学校、園の中で時間が位置づけているため、継続性が保たれることです。そこで使用される洗口液は、歯科医師の指導により、フッ化ナトリウム試薬から作る洗口液が主流です。
一方、「家庭応用」とは、歯科医師の指導に基づいて、家庭で洗口する方法ですが、その特長は、歯科医師による、患者個人の口腔リスクに合わせた、きめ細やかな指導が可能であるということです。例えば、その患者にあったフッ素濃度や洗口量、洗口方法、洗口する時間帯、他の予防法との組み合わせなどの指導が可能です。そこで、使用される洗口液は、市販されている粉末を水に溶かして作ることが主流です。今後、患者個人個人の口腔状態に合わせたオーダーメイドの医療が伸展すること考えると、家庭におけるフッ化物洗口の普及の可能性は非常に高いと考えています。お母さんのう蝕予防に関する関心も、昔と比べると格段に上がっており、家庭での普及拡大の大きな要因になると考えられます。


現在のフッ化物洗口に対する歯科医師、歯科衛生士の代表的な声として、例えば、「これから歯科医師の指導のもとに、家庭で行うフッ化物洗口が増えてくると思うけれど、もっと家庭応用に適したフッ化物洗口液ってないかな?」、「今取り扱っているフッ素洗口剤は、顆粒を水に溶かして使用するタイプなので・・・。もう少し簡便な方法が良い」、また「家庭で、子供が続けられるような味や、かわいいボトルの洗口剤ってないかしら・・・」などの声がよく聞かれました。このような悩みを解決したフッ化物洗口剤が、フッ化ナトリウム洗口液0.1%【ライオン】です。これは医療用医薬品で、薬価基準対象外です。
この洗口剤の製品特長は、(1)調製する手間のいらない手軽な液体タイプで、フッ素濃度は毎日の洗口に適した450ppmF、(2)軽量キャップ付きで、年齢・口腔状態により、希釈可能、(3)刺激を抑えたマイルドな使用感で、子供から大人までカバーできるさわやかなシトラスベルガモットの柑橘系の香味、(4)お母さんの目からみても、子供が続けられるボトルデザインであることです。
香味については、子供の誤飲に配慮して、「おいしすぎない」ことがポイントです。
この製品は、4歳から14歳のう蝕リスクの高いお子様、具体的には口腔衛生状態不良、昨年のう蝕発生2ヶ所以上、平滑面のう蝕の経験あり、歯列矯正装置を装着しているお子様、また45歳以上の根面う蝕リスクの高い大人にぜひ使ってほしいと考えています。用法及び容量は、「通常、フッ化ナトリウムとして0.05%〜0.1%溶液、5〜10mLを用い、1日1回、食後または就寝前に洗口する」になります。濃度については、患者のう蝕リスクに合わせて原液から2倍希釈まで可能で、洗口量についても、年齢等による口腔の大きさを考慮した量になります。また、1日の中で使用するタイミングは就寝前が効果的と言われています。ぜひ、「寝る前にブクブクしましょう!」という言葉を患者さんにお声がけ頂きたいと考えています。

洗口後にどれくらいフッ素が口腔内の残るかについて神奈川歯科大学の荒川先生らが行った実験データ3)があります。実験方法は、(I)チェックアップスタンダードで就寝1時間前にブラッシングして、翌朝起床時の唾液中のフッ素濃度を測定、(II)チェックアップスタンダードで就寝1時間前にブラッシングして、就寝直前にチェックアップジェルを併用し、翌朝起床時の唾液中のフッ素濃度を測定、(III)、チェックアップスタンダードで就寝1時間前にブラッシングして、就寝直前にフッ素洗口剤を併用し、翌朝起床時の唾液中のフッ素濃度を測定しました。その結果、(I)は0.04ppm、(II)は0.07ppmであったのに対して、(III)は0.81ppmと非常に高い値が得られました。この理由として、フッ化物洗口は、ブラッシングにより唾液で液が薄まることがなく、また水によるすすぎもないために、口腔内にフッ素が多く残ったと考えられます。




フッ化物洗口剤が加わったことにより、う蝕リスクによるさらにきめ細やかなセルフケアが可能となりました。うがいが苦手な乳幼児、高齢者にはチェックアップフォーム、う蝕リスクの低い患者様はペースト剤のみの使用、リスクが中程度の患者様にはペースト剤とジェル剤の併用、リスクの高い患者様にはペースト剤と洗口剤の併用をお薦めいたします。
最後に「寝る前にブクブクしましょう!」を患者さんにぜひお伝えいただいて、家庭内でのフッ化物洗口という新しい習慣を作っていきましょう。
本文のおわりです